12月20日(火)
芝川ビルと印度ビル、知ってる?

 

 

今年も残りわずか・・・
事務所も替わり、新しい生活は日々忙しく、
そのためこのホームページも滞ることも多かったのですが、
私自身は時間をぬうようにいろんなところ、いろんな建物を見て回っていました。

今年見て集めた写真を、
少しずつまた載せていこうと思います。
おつき合いください。

さてさて、これは?

芝川ビルです。
どこかでみたなあ?っておもわれるでしょ?

地下鉄淀屋橋駅下車、南へ徒歩5分のところ、伏見町にあります。

バックの高いビルを背に
手前はごちゃごちゃとした電線が横切り、
大胆なデザインとは裏腹にちょっとかわいそうな感じ。

かわいそうと言いましたが、
奇抜なデザインのファサードを角地にもってきているので、
そりゃあもう、よく目立ちます。

芝川ビル
竣工:昭和2年
設計:本間乙彦
施工:竹中工務店

昭和7年〜17年まで
「芝蘭社家政学園」として活躍しました。
いわゆる花嫁学校ですよね。
(この日特別にその頃の授業風景などの写真が展示されていました。)

このおもしろい文様は、
マヤ文明をモチーフにしたものとか。
キャッチ・コピーは・・・・
「インカチックなビルに隠された乙女の物語」だそうです。

ふんふん、言われてみると、そんな気も・・・・。

れは、9月25日に行われた「大大阪サロン2005」というイベントに
参加したのでしたときのものです。
主催は大オオサカまち基盤(オオバン)。

 

「近代建築の危機をきっかけに集まった有志の集団。
建築家、編集者、ライター、映像作家、デザイナー、学生、OLなど
多彩なメンバーが集まり、さまざまな方法で近代建築にアプローチしている。」
と小冊子には書いてあります。
すてき!

この日私は、「近代建築オーナーサミット」を聞きに来たのです。
生駒ビルの生駒さん、江戸堀コダマビルの児玉さん、
北浜レトロの小山さん、芝川ビルの芝川さん、
ご意見番として橋爪紳也さん などが参加してのシンポジウムはおもしろかったです。

「もっとこの組織を早くに知っていたら、
生駒ビルの保存活用の仕方も違っていたかも知れない」とおっしゃった
生駒さんの意見は貴重でした。
何がいいか、どうしたらいいか、誰にも答えは出せません。
でも、その建物にとってベターな道はあるはず。
それはいろいろな成功例やアイディアを出し合う中で見つかると思うのです。
少なくとも、オーナーの方が悩みながらも
建物のことを考えてくれてる、
そんな 苦労話を聞きながら、嬉しい気持ちでした。

芝川ビル4階が会場でしたから、
階段をよっこらしょと登るのですが、
私は階段の手すりが大好きで、なでなでしながら行きました。
木の手すりは長年みんなになでられて、
さらに優しく丸まってました。
これも変わっていますね。インカチックでしたっけ。
正直に言いますと、あまり繊細な感じは受けませんし、
ちょっと素人っぽいデザインのような気もするのですが、
作った人の遊び心がストレートに出ていておもしろい。

当日はサミットの他、
オオバングッズも販売。
鶴屋八幡のおまんじゅうに
オオバンの焼き印が入っていたのにはビックリ。
このしゃれっ気がうれしいかった。
(写真を撮る前に食べちゃった!)

ここで私はペーパークラフト作家HAZEL.Aさんを知るのですが、
その話はまたいずれいたしましょう!

さて、この企画にはもうひとつイベントがありました。
「印度ビル」をご存じでしょうか?
地下鉄堺筋線「北浜」下車徒歩10分のところにあるビルを
オオバンのみなさんで掃除して(並大抵な作業でなかったらしい)
2日間だけ、
カフェややショップ、ギャラリーなどに変身させたのでした。

 

芝川ビルのイベントが終わると、
今度は東に向かって歩くこと10分ちょっと。
残念ながら、私と印度ビルディングには思い出はありませんでしたが、
入ってみるとまか不思議な建物の雰囲気に
「どひゃ〜!」となりました。
こうやってギャラリーがあったり、陶器や小物の雑貨屋さんがあったり、
楽しい空間が作られていました。

私の友人も出店をしていましたし、
屋上ではすてきなカフェがありました。
講演を終えたオーナーサミットのみなさんが集う中、
私も一緒にお茶を飲みながら、
ホワイト・カレーをいただきながら、
会話に参加させてもらいました。

心地いい風が屋上を通り 、
誰かが弾くギターを聞いていると、
ここは楽園か天国か、と思うくらいすてきな場所でした。

ほの暗い天国は、写真のフラッシュで写さない方がいいかなと思い、
その写真もなし。

こんなにすばらしいたてものなのに、
この印度ビルも取り壊しが決定した、という悲しい事実を聞かされました。
これだけの方が集まっても、
この事実は変えられないことなのでしょう。

この楽しいイベントは、
印度ビルをみんなの心に刻んであげよう、という花道だったのですね。
楽しい楽園なのに、まるで死んで行く人を見送るような、
そんな寂しさに包まれた夜でした。


 

 

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