2月1日(月)
村井吉兵衛ゆかりの建物を訪ね歩く。

 

Red bricks のページで関西テーラー(旧村井吉兵衛煙草工場)を紹介しました。
年代を経た煉瓦が良かったでしょ?
見た目の赤煉瓦の美しいたてものや構築物は「red bricks 」で、
それ以外の近代建築は、こちらのページで紹介していきます。
(内部が煉瓦構造物の場合もこちらにしました。)

さて、村井吉兵衛ゆかりのたてものが、今も京都の町中に残っていますが、
建築史探偵団、秋のコースで見てまわったものを紹介していきましょう。

旧村井銀行祇園支店 (国登録有形文化財
竣工年代:大正13年(1924)
設計者:吉武長一
施 工 :清水組
構 造 鉄筋コンクリート造り2階建て
京都市東山区四条通花見小路西入ル

四条通は、メインストリートですので、
近代建築もいっぱい存在していました。
しかし、アーケードがその全景を隠してしまい、
ただ歩いているだけでは気づかなくなってしまっています。

この建物もそうです。
「近代建築ガイドブック」(私の原点になる本です。)にも
「建築MAP 京都」にも載っていないし、
何十回と通り過ぎてきたはずなのに、
気に留めたこともなかった建物です。
朝日に逆光で見えにくいですが、
イオニア式の円柱や屋上の手摺りの装飾も、確かに手の込んだ作りになっています。
2003年にエンマが撤退し、現在は飲食店になっているようです。
カフェやレストランとなると必ず中もチェックするのが私流ですが、
団体行動の時は我慢です。
次回の京都散策のお楽しみにとっておきましょう。



京都中央信用金庫(旧村井銀行五条支店)

竣工年代:大正13年(1924)
レンガ/石貼り 2階建て
東山区 五条通川端東入ル


さきほどの祇園支店と同じ年に同じ人の設計で建てられています。
祇園支店は通りに面した正面だけの装飾に対して、
こちらは角地のため2面に装飾がされています。 
そしてきれいに補修されていることとオーダーが円柱か角張っているかで、
印象がずいぶん違って見えます。

ちょっと退いて撮ってみますと、おとなりの瓦屋根が写り込み、
「ああ、京都の風景だなあ・・・」と感じます。

ここで、村井吉兵衛の関係した建物について、
資料より抜粋します。(建築史探偵団資料より)

住宅や工場、銀行など比較的現存しているものが多いそうです。
一部上げてみましょう。

東京本邸        (武田五一設計)・・・・・比叡山延暦寺に移築・現存
京都別邸・長楽館    (ガーディナー設計)・・・円山公園内・現存
村井兄弟商会      (設計者不詳)・・・・・・関西テーラー・現存
村井銀行本店      (吉武長一設計)・・・・・現存せず

村井銀行祇園支店    (吉武長一設計)・・・・・飲食店として現存
村井銀行五条支店    (吉武長一設計)・・・・・銀行として現存
村井銀行七条支店    (吉武長一設計)・・・・・飲食店として現存
村井銀行神戸支店    (吉武長一設計)・・・・・日産汽船ビルの後、現存せず


 

長楽館( 旧・村井吉兵衛別邸)

竣工年代:明治42年(1909)
設計者:J.M.ガーディナー
施工:清水組
鉄骨/石造り 3階建て
東山区 祇園町南側 (円山公園内)

私はこの長楽館のような、豪華絢爛の装飾の建物は好きではありません。
麺業会館とどこが違うねん!と言われそうですが、
それが大きく違うんですね。
ほんの十数年の違いで、日本人もセンスが磨かれたということでしょうか。

でも、レストラン・披露宴会場として 再生されていることには、とても好感を持ちます。
ランチは私たちでも手の出せる範囲です。(1500円ほど)
珈琲だけでも、十分優雅に中を楽しめます。
今回は団体行動なのでゆっくりできませんでしたが、
まだの方は、中まで入って建物そのものを楽しんでください。
(そういう時は、行きたくなくてもトイレ行くふりして、うろうろと探索したりします。)

門も立派です。
ここを称して「関西の迎賓館」などと呼んだそうですが、
それは東京の迎賓館には、失礼かとも思うし、
まあ、はじめから負けるのが分かっているので、
敢えてそんな呼び名にせんでも良いのに・・・と思ってしまいます。

学園前に、大きなお家を改装して、
喫茶にされたところの門が、こんなだったと記憶しています。
そこには私はまだ入ったことはないのですが、
やはりお金をお持ちの方々には、時代を超えて支持されるデザインなんですね。

奧はレディースホテルとなっています。
一度、叔母たちが京都に泊まるので宿を知らないか?と訪ねられ、
ここを推薦しました。
(私は泊まったことないのに・・・)

確か、とても安かったと思います。
親切ついでに、今ヤフーで調べましたら、

お一人さま、5000円ですって!
ペアーだと4500円・・とお得ですね。(レディースホテルということをお忘れなく!)
あ、そうそう、京都は片泊まりをお薦めします。
夜の京都を楽しみながらお食事・・・というのが正解。
ね、そうすると1万円で十分おいしい旅ができますよ。


おっと、脱線しました。


ホテル部分です。
泊まったことがないので、内部がよく分からないのですが、
外観から見ても、いろいろなパーツをつなげたような、
つまり建て増しを繰り返したのではないかと想像しています。
(あくまで私の想像ですが)
一度、レストランに入ったとき、トイレに行ってみたのですが、
迷路のような廊下をアップダウンしました。

そうですね、やっぱり一泊して、
内部の探検してみたいな。

出窓を見ても
その曲線の優雅さ、細部の丁寧な作りはステキです。
まあ、迎賓館と呼んでもいいことにしましょう。
(私は何様じゃ?)

 


外観はルネサンス様式を基調とし,
1階を石貼,2・3階をタイル貼として,隅石を配しています。
装飾を抑えた外観に対して,室内意匠は各室ごとに異なる様式を用いています。
1階では,広間をジャコビアンと呼ばれる折衷様式に、
食堂はシンプルな新古典主義風,
客間をロココ様式としているそうな・・・。
大正3年には,2階の喫煙室を中国風に、
3階の和室を折上格天井の桃山風の書院造に改造しているんですって。
やっぱりね。
あとからいっぱい手を加えていったのですね。
この部分の説明をメモして、実際みてまわりたいものです。


長楽館は,伊藤博文が宿泊した際に名付けたそうです。
村井吉兵衛さんもさぞ、ご満足だったでしょうね。
こうして、オーナーの人物を偲びながらまわるのも、おもしろいと思いませんか?

 

 

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