4月7日(木)
旧高嶋邸見学 その2

 

旧高嶋邸の 室内の備え付け家具 を見ていきましょう。
たてものから感じられるアールデコ調に合うように、

ドアや手すりが作られ、
さらにそれに合うように備え付けの棚やテーブルが置かているのが
とても目立ちました。
各部屋の暖房器具に注目しましょう。
主寝室では2m幅のこの暖炉型のストーブが立派でした。
アールデコ調の鏡も、ホントッにすてき!

出窓の下にも。
この豪華さには頭が下がります。
微妙にデザインはことなりますが、
全館に統一された意匠は、
オランダのデ・スタイル風インテリア(モダン)というそうです。
私には詳しく分類できないのですが、
全ての部屋に流れる雰囲気は、何か私の胸の奥の切ないところを突きます。
う〜ん、うまく説明できないです。

側面はスクラッチタイル 。
天版は大理石という暖炉の形をした中に、
電気ストーブを入れて、今も使用しています。
ここは、1階の客間。
今もサロンの佇まいを残し、利用されています。

モダーンでシャープ。
照明器具もしびれます。

2階の主寝室と子供部屋の 天井は、
モンドリアンの絵画を思わせるステンドグラス。

玄関の照明もすばらしい!
内装にこれだけ凝るのは、設計者・清水さんの 意向でしょうか?
高嶋平介さんの希望でしょうか?
私は、この高嶋邸を語るとき、
外観のヴォートル天井の奇抜さを取り上げるより、
この内装の凝り具合にポイントを置きたい感じです。

先ほどの客間です。
全体の重厚な雰囲気に比べて照明がシンプルで好きです。

ここでコーヒーを頼めば、
このように我が家のリビングのような感じでくつろげます。
お勧めのスポットです。

窓側の照明。

同じくこの部屋には、
蓄音機や

ピアノなどが置いてあります。
燭台付きのピアノです。
渋いです。

さて、内装の豪華さともう一つ、
忘れてはならないのは、全館オール給湯システムです。
全館暖房の一環として、浴室・洗面所にお湯が給湯されるのです。
この時代(昭和5年)にそれが許された家庭とは、
なんと豪華なのでしょう。
どんな装飾よりも、当時の人たちの憧れではなかったでしょうか。
ただ、今回お話してくださった甲南漬の伊丹さんによると、
すごく費用がかかるので、そんなに使用していなかったと言うことでした。
そういうものかもしれません。

ここに資料があります。
総工費:●鉄筋コンクリート新築工事のうちコンクリート打ち終わりまでの費用

     20,887円 15銭 (早駒組)
    ● 暖房給湯工事
     20,658円 20銭 (山田工務店)
    ●
屋上給水漕及び給水管工事
     3,593円    (西原衛生工業所)

となっていました。
つまり、たてものの本体と同じくらい、それ以上に給湯システムにお金をかけているのが分かります。
ここで暮らした3人の息子たちは、職住一体だったと言え、
高い天井、デザインされた内装 に加え
近未来的なモデルルームに暮らせてしあわせだったでしょうね。

輸入物のボイラーが
なぜか1階の廊下にド〜ンと鎮座ましていました。
普通こんなもの、裏に隠すよねえ?
よっぽど人に見せたかったのかもね。
書斎の窓下にはセントラルヒーティングが。
エアコンが各部屋に持てるようになった今も、
私には憧れの景色です。

最後に、玄関のドアノブを!
直線的なものとかわいい装飾が組み合わさったデザインがおもしろいです。

旧高嶋邸の内装をぜひ見にいってください。
誰でもご覧になれます。
そして、その帰りに甲南漬の小さなパックを買ってかえってください。
私は、その行為こそが、
近代建築を残してくれる人たちへの支援になると考えています。

古い建物を保存する難しさを
この建物は、とても自然にクリアーしていました。

お庭の写真も何枚かお見せしたいので、
次回に続く・・・・。

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